蓄電池専門用語集 - メリットオーダー

メリットオーダー(Merit Order)

一覧へ

追加で1kWhを発電するのに必要な限界費用の低いものから発電所、発電方法ごとに並べたもの。 ※「限界費用」――経済学において、生産量を一単位増加させた場合にかかる生産費用の増加分。MC(Marginal Cost)。生産施設などの固定費は生産量によって変わることがないため、限界費用は原材料や賃金などの可変費用部分にあたる。

下記の図例はメリットオーダーを簡易的に表したものである。
<メリットオーダー・図例①>

メリットオーダー

電力需要を満たすためであっても、経済性の観点から発電コストの低い発電方法から(図では左から)順に運転されていく。
並び順は、石油・石炭・LNG(液体天然ガス)など輸入資源を使用する火力発電は限界費用が高く、導入時のコストは高いが燃料費のかからない水力発電や太陽光発電・風力発電など再生可能エネルギーによる発電は限界費用が低い。
また、電力需要(電力消費量)に合わせて同量の電力供給を行って常に一致させる「同時同量」によって、「発電電力量=電力需要量」の関係が成り立つ。
発電事業者の立場からは、限界費用が高いほど、そのコストは電気料金の値上げという形になって表れる。そのためデマンドレスポンスの仕組みから、限界費用が高くなる(図の上側になる)ほど電力需要は小さくなる(左へ移動する)。

<メリットオーダー・図例②>

メリットオーダー
国や地域によって発電方法の構成が異なるため、メリットオーダーも地域によって内容が変化する。また、その時々によっても構成が変動するため、発電コストの分析による経済性向上などに活用することができる。

<メリットオーダー・図例③>

メリットオーダー
図例③は東日本大震災後のメリットオーダーを簡易的に表したものである。
多くの原子力発電所の多くが停止したため、その穴埋めとして火力発電の割合が増加している(水力発電は規模の拡大や心臓が難しいため、大きく増やすことができない)。
特に、火力発電の中では限界費用の低い石炭・LNGでの発電が活用されたが、それでも電気料金への影響を免れられなかった。

<メリットオーダー・図例④>

メリットオーダー
図例④は太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーによる発電が普及して大量導入された場合のメリットオーダーである。
再エネ発電の割合が大きくなったことで火力発電の全体的な割合が減少し、限界費用、発電コストも低く抑えられるため、電気料金の低下につながると予測される。つまり再生可能エネルギーの普及の推進や活用には経済的な合理性が持つことが、メリットオーダーからも見て取ることができるのである。

関連用語 ニッケル水素電池 ニカド電池 放電容量
TOPへ