マイクログリッド - 小規模電力網|蓄電池バンク

蓄電池専門用語集 - マイクログリッド

マイクログリッド(まいくろぐりっど)

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太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーによる発電施設やディーゼル発電、蓄電池などを組み合わせた小規模電力網のこと。

山村や漁村、離島、病院や商業施設など、その特性やニーズに合わせて送電網を構築。分散型電源を電力の供給源として連系して、大規模発電に過度に依存することなくエネルギーを安定供給する。また、大規模送電網とマイクログリッドを独立させることも可能だが、連携して電力供給を受けることもできる。
発電量が天候の影響を受ける再生可能エネルギーを多数連系した場合、電力の供給量だけでなく系統内の周波数にも影響が及ぶが、分散型電源も含めた送電網の監視、需給バランスの調整、電圧や周波数の制御管理運用などはIT技術を用いて統合に制御が行われている。

特徴として、大規模送電網と比べて電力ロスの少ないことが挙げられる。
大規模送電網では、電力会社の管内へと長距離の送電を行わなければならないが、送電距離が長くなるほど電力ロスや送電に必要なエネルギーが大きくなってしまう。加えて、喪失した電力の発電時に発生する二酸化炭素などの温室効果ガスによる環境の影響も考えれば、環境問題に取り組む現在の社会においては看過できない問題になったと考えられる。
マイクログリッドでは電力を消費・需要する場所と電力を供給する発電施設との距離が短いため、大規模送電網よりも電力ロスは小さく抑えることができる。

九州電力や沖縄電力の管内に多い離島では本土と送電網がつながっていないため、コストンの高いディーゼル発電や不安定な再生可能エネルギーに電力の供給を頼らざるを得なかった。そこで発電された電力に対する調整力のある蓄電池を設置してマイクログリッドを形成することで、電力の安定供給を行い、周波数変動を抑制することを可能にしている。

現在では宮古島などで実証試験が行われているが、マイクログリッドの持つ電力の「地産地消」という意味合いは、政府が目指す分散型エネルギーシステムと合致しており、エネルギーコストや温室効果ガスの削減という可能性も含め、今後発展する可能性が高いといえる。

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