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海外 2016年06月16日 パナソニック、豪・電力小売会社とのパートナーシップにより年内に蓄電池の実証実験を開始

パナソニックは、2015年6月2日、オーストラリアにおいて、系統電力への負荷軽減効果を目的とした住宅用蓄電池システムの実証実験プロジェクトを発表しました。

パナソニックは、電力需給の安定化が大きな社会課題となっているオーストラリアにおいて、オーストラリアの電力小売会社、ActewAGL(アクチェエイジーエル)社やErgon(アルゴン)社、SnowyHydro(スノウイーハイドロ)社傘下のRED Energy(レッドエナジー)社の3社と、2015年内に電力需給環境の緩和を目的とする実証実験を始めます。パナソニックの住宅用蓄電池システムを既存の太陽光発電システム設置済み住宅に設置することで、系統電力への負荷を軽減し、環境に配慮した電力の有効活用を目指します。

パナソニックの住宅用蓄電池システムは、日中に太陽光発電システムが発電した余剰電力を貯め、住宅のピーク電力需要時に確実かつ効率的に電力を供給します。この住宅用蓄電池システムは、最大で2kWの出力を4時間供給することが可能です。

また、このシステムのデマンドレスポンスコントロール機能により、電力会社などが蓄電池の充電・放電を制御することができます。蓄電池による分散型電源の効果により、既にオーストラリアの140万世帯に普及している太陽光発電システムという巨大な発電インフラを活用して、オーストラリアが抱える電力需給・エネルギー課題に対して、新たなソリューションを提案するとしています。

この実証実験は、パナソニックがオーストラリアで初めて行うもの。実証実験については、ACT(オーストラリア首都地区)・ニューサウスウェールズ・クイーンズランドの各州で実施エリアを選び、太陽光発電システムの既設住宅にパナソニックの住宅用蓄電池システムを設置して実証を行います。

パナソニックは、リチウムイオン電池の研究開発・世界各地での販売など長年にわたる実績があります。この蓄積されたノウハウと高い専門性により、現在、オーストラリアの電力システムが直面している課題の解決に取り組む方針です。

■パナソニックの住宅用リチウムイオン蓄電池システムについて
(オーストラリアおよびニュージーランド向け)
システムは、以下の製品から構成されます。
【製品本体】LJ-SK84A Li-ion Storage Battery System(容量:8kWh 最大出力:2kW)
【アダプター】LJ-NA02 Network Adapter
【ソフトウェア】DR-EMS Platform Software

本システムにより、各家庭では太陽光発電システムの余剰電力を蓄え、昼夜を問わず活用することができます。最大2kWの出力を4時間供給することが可能です。低下傾向にあるフィード・イン・タリフ(FIT)レートに満足していない家庭においても、電気代の軽減という効果が期待できます。加えて、急な停電時にも冷蔵庫や照明器具など生活に必要な電気機器への電力供給ができ、緊急時のバックアップ電源としても使用可能です。

また、組み込まれたソフトウェアにより、電力会社などからのデマンドレスポンス指示で、遠隔操作による各家庭の蓄電池の充放電が可能です。1台のサーバーから最大2万台の住宅用蓄電池システムを制御できます。複数台を同時制御することで、配電網全体で、ピーク電力の抑制や、供給電力の不安定な状況を改善します。配電・電力小売会社は、(1)系統設備への投資の軽減、(2)需要ピーク時に最適な時間帯別料金の導入の実現、(3)顧客との長期契約機会を提供など、多くのメリットを享受できます。

(プレスリリース)
パナソニック オーストラリア
http://au.panasonic.com.au/News+and+views/News/2015/May/Panasonic+announces+partnership+to+install+battery+storage+technology+in+2015

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