NAS電池 - 硫黄とナトリウムを用いた大型二次電池|蓄電池バンク

蓄電池専門用語集 - NAS電池


NAS電池(なすでんち)

正極の活物質として硫黄を、負極の活物質としてナトリウムを使用する大型の二次電池のこと。

NAS電池 自動車のバッテリーなどに採用されている鉛蓄電池に比べて体積と重量が3分の1程度とコンパクトなため、 揚水発電と同様の機能を都市部などの需要地に設置でき、構成材料が資源的に豊富で量産が可能、 長寿命、自己放電が少ない点がメリットとしてあげられます。

太陽光発電や風力発電といった発電量が不安定な再生可能エネルギー設備と組み合わせることで大きな効果を発揮すると言われており、 今後の再生可能エネルギーの普及に大きく貢献するだろうといわれています。

最近では、スマートグリッドが導入された際の電力貯蔵用電池としての用途や、 変電所等に設置して系統安定化を図る用途での利用が期待されています。 例として、発電量が需要量を上回っている時間帯には余剰電力をNAS電池に貯蔵し、 需要量が多くなる時間帯に蓄電しておいた電力を使うことでピークを引き下げることが出来ます。

現在のところ、大規模施設の電力貯蔵用として製造されるケースが多く、実際にいくつかの工場や変電所に導入されています。 NAS電池の製造は非常に難易度が高いとされており、世界で唯一日本ガイシ株式会社のみが製造販売しています。

関連用語 鉛蓄電池 ニカド電池 ニッケル水素電池 リチウムイオン二次電池
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