蓄電池専門用語集 - コンバータ・インバータ
コンバータ・インバータ(Converter/Inverter)
インバータは半導体を用いて直流から交流を、または交流から周波数の異なる交流を発生させる変換器、およびその回路。 もしくは産業用機械において、周波数を変更することでモーターの回転数を制御する装置。逆にコンバータは交流から直流を発生させる変換器及びその回路であり、 整流器、順変換装置とも呼ばれる。
周波数を変更しない場合、モーターは常に一定の回転数で回転しようとするために強弱がつけられず、急に動きだす、
回転数を状況に合わせられないなどの問題が生じるため使用電力に無駄が生じてしまう。
そこでインバータを用いてモーターの回転数を調整することで、生産効率向上、および消費電力抑制を行うことができる。
家庭用の家電においても、扇風機やエアコンなどモーターが回転する機器では強弱の調整のためにインバータが組み込まれている。
太陽光発電によって発電された電気、そして蓄電池に蓄えられている電気は直流であるため、家庭内で使用するには交流に変換する必要がある。また、電力会社に売電する場合にも交流電圧に変換しなければならない。
その変換はパワコンに搭載されたインバータ(DC/ACインバータ)を経由して行われるが、直流電流から交流電流に変換する際に電気エネルギーの損失が生じてしまう。
一般にパワコンの性能を比較する場合、発電量の上限となる定格出力、発電量を最適化させる最大電力点追従機能(MPPT)の有無、それらと合わせて変換効率が注目される。
内蔵されたインバータの変換効率が大きいほど、直流から交流に変換する際のエネルギーの損失を減らし、発電された電気を効率的に交流電流へ変換できるようになる。
パワコンの変換効率は95%、高性能のもので97.5%となっているが、蓄電池に蓄電する場合にはコンバータを通して交流から直流へと変換する必要がある。さらに蓄電池に蓄えられた電気を使用する際、もう一度直流から交流に変換する必要がある。
仮に変換効率を95%とすると、送電線からの電気を蓄電してから使用する場合95%×95%=90.25%となるため、一割弱の9.75%の損失が生じる。太陽光発電から充電する場合では三度の変換が行われるため、変換効率は95%×95%×95%≒85.7%となり、約14.3%の損失である。
太陽光発電の自家消費を考える上で、この損失分の数字は無視できないものがある。対応として変換効率の高い蓄電池を使用する他、太陽光発電からインバータを経由せずに直接蓄電池に充電する方法などが考えられる。
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