様々な使用特性を持つ蓄電システム
蓄電システムには使用する用途別に幅広い蓄電容量や特性を持っており、本記事では用途に合わせた蓄電システムを紹介していきたいと思います。
■家庭用蓄電システム
まずは普及が進む家庭用蓄電システムから紹介します。
家庭用としての蓄電システムには夜間の割安な電気料金帯に充電し、日中の電力使用ピーク時に給電するピークシフト機能や太陽光発電システムとの連携によって発電した電力を蓄電システムに貯めて使用することができます。
停電や災害時などの非常事態にはバックアップ電源として蓄電システムからの給電により、容量の範囲内で電力を使用することができます。
さらにはHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)との連携で家庭内の電力使用状況を把握して、電力が必要な場合に自動制御で蓄電池から給電し、効率的なエネルギーの使用が可能になります。
■業務用蓄電システム
店舗やオフィスなどに最適な業務用蓄電システムは企業のBCP(事業継続計画)対策に最適で、停電や計画停電などの事態であっても店舗のレジや照明、オフィスのパソコンやサーバー等を稼働させることができます。UPS(無瞬断電源装置)のように瞬時に蓄電システムからの給電に切り替わる機能が付いているものもあります。
また、電力消費のピークカット・ピークシフト機能も備わっており、節電・節約にも貢献します。
■産業用蓄電システム 大規模な蓄電システムは公共・産業用として、病院や公共施設、企業のネットワークサーバーのバックアップ電源、メガソーラー等の大規模な発電システムとの連携や災害時の避難所の非常用電源など、使用用途は多岐にわたります。更に電力使用のピークカット・ピークシフトが行えますので、節電・節約にも貢献するでしょう。太陽光発電との連携、バックアップ電源や非常用電源として等、大容量システムを生かした用途に対応する蓄電システムです。
■ポータブル型蓄電システム 小型・省スペースで持ち運びができるタイプの蓄電池で気軽に充電と給電ができます。容量は本来の家庭用や業務用より劣りますが、非常用や外出先でのバックアップ電源として使用できます。
このように様々な種類の蓄電システムが各メーカーから販売されています。
システム容量や機能性もメーカーによって個性があり、動作設定や制御機能を生活スタイルに合わせて設定することで、使用用途に最適な蓄電システムを導入することができます。